実家は7年前に亡くなった親父のもので、母親が住んでいました。その後、母親も亡くなったので、姉と弟である私の二人で実家をどうするか決めないといけないな、とは思っていました。
姉が「あの家は私がもらう」と言い出し、びっくりしました。まさか結婚をして別に自宅を買っている姉が実家を欲しがるとは思わなかったのです。でも、私には必要な家でもないため、口約束ですが姉が相続するならいいよ、と伝えていました。
ある日、実家のある自治体から封書で連絡があり、固定資産税を長らく滞納しているので、実家を差し押さえる、と言われました。その時、亡くなった母が固定資産税を払っていなかったことを初めて知ったのです。
姉は姉で、「今の家はもう売り先が決まっていて、実家が差し押さえられると住むところがなくなる!ローンを返したら、手元にお金も残らないし、固定資産税は半分はあんた(私)の責任でもあるし、一旦全部払ってよ。」と事もなげに言います。しかし、私も今の生活に手一杯で、まとまった金はありません。あったとしても、妻は姉のためにたまった固定資産税を払うことを快く思わないでしょう。
いろいろ問い合わせた結果、リースバックができることになり、公売は取り下げになりました。今後は姉夫婦が家賃を支払いながら実家に住みます。将来、義兄が買い戻すかどうかは分かりませんが、ある面では実家を処分するいい機会だったのかもしれません。