経営自体は順調なG社。訪問させていただくと、社長をはじめ社員の皆さんの表情が明るいのが印象的です。しかし、社長のお悩みは深刻でした。G社はもともと売上高に対して事業利益が少なく、銀行から多額の融資を引き出すことが困難で、常に資金調達の課題がつきまとっていました。社長は新規事業の参入を考えていましたが、十分な与信枠を与えられませんでした。仕方なく、社屋のみならず社長の自宅を担保に資金調達を銀行に依頼したのですが、長い間待って得たのは、「大変遺憾ながら…」という返事でした。社長は家族を説得して自宅の売却を図ろうと考えましたが、社長には成長の気がかりなお子さんがいらっしゃり、奥様の反対にあっていたのでした。
ビジネスはタイムミングも大事です。ですが、ビジネスとお子さを両天秤にかけることはできません。社長は地元の名士でもあり、家を売却し引越しをすれば、どんなに会社経営が順調でも、世間は会社の安定性を疑うでしょう。いろいろ模索・検討した結果、リースバックを利用しました。不動産担保ローンも考えましたが、調達できる額に不満があったそうです。社長より「タイミングが大事なので、思ったより早く資金調達ができてよかった。新規事業の滑り出しはまずまず順調です。」との報告を受けております。