賃貸の契約期間を「誰々が亡くなるまで」とは書けませんが、1~2年毎の契約更新(契約先によって契約期間は異なります)を続けていただき、その途中でお母様に万が一(ご相続)が発生すれば、退去(契約解除)のお申出をいただければ結構です。慌てて家をお母様名義にして二次相続でまた面倒な手続きをするよりも、リースバックで家を売却しておき、好きな期間だけ住み続けるのも賢明なやり方です。
形式の整った遺言書がないまま、相続が発生してしまうと大変です。相続人が一人の場合でかつその相続人に意思能力がある場合はさほど手続きに困ることはないかもしれませんが、多くの方は相続人が複数いらっしゃいます。特にお子さんがいらっしゃらず、親兄弟などの相続人がいる際は、配偶者の生活を守るためにも遺言書を作成していたほうがいいでしょう。その際、自筆遺言書が最も安価で簡便な作成方法ですが、相続発生後家庭裁判所の検認手続きを経なければなりません。一方、公正証書遺言は作成に手間と費用がかかるものの、もっとも確実性の高い遺言書となります。自筆遺言書を作成する場合は、遺言執行者の指定も忘れずに記載しておきましょう。